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東日本大震災を前に、一体、何が出来る? [閑話]

東日本大震災から、丁度2ヶ月を迎えます。
この未曾有の震災を前に、個人として何が出来るのか、その無力さに心が萎えることを隠せない日々でした。2ヶ月経った今、どう、個人として関わっていくべきか、改めて自問自答してみました。仕事のご縁で医療関係の方々と接する機会が増えています。今回の大震災発生直後からDMAT(緊急災害支援)として、全国各地から被災現場に駆けつけ、不眠不休の現場と連携し、救急救命活動に立ち上がられ、さらに息の長い活動を継続されている医療人の姿には、ただただ、頭がさがります。
 国民のひとりとして、どうこの大震災に向き合うことが出来るのか、安全に安心して暮らせる社会の実現に、医療現場でのリスクマネージメントの視点でのお手伝いを、自らの非力を省みず継続させていただくことを考えています。医療・看護・介護は、国民が安全に安心して生活する上で、極めて重要なインフラ部門です。
 リスクをマネージするためには、対処すべきリスクを平時からデータ化し、どのようなコストをかけ、どこまで安全を担保するのか、そのトレードオフを開示する必要があります。医療現場は、安全な機能をどこまで提供できているのか、質向上に向けた風土をどのように醸成しているのか、国民に開かれた情報を、もっと積極的に発信されるべきだと思っています。
 福島原子炉事故では、情報開示のあり方に内外から批判が集中しています。しかし、これは、今回に特異なこととは思えません。日本は、1990年バブル崩壊後の金融危機が世界を揺るがした際にも、不良債権の実態把握に迅速な対応を出来ず、不作為の作為が事態を一層深刻化させ国の活力を損ねたことは記憶に新しいところです。リスクをマネージする上で、その実態を定量化・定性化することの重要性を問うている点では同根です。
 医療現場は、この轍を踏む事無く、少子高齢化社会を支えるインフラとして、医療の安全、安心の観点での透明性を高め国民の付託に応えることが期待されています。そのお手伝いの一翼を担えるよう、患者およびその家族の視点から継続的な努力をすることこそが、自らの課題と、改めて誓っています。

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